この記事でわかること

  • WordPressのリビジョン(変更の履歴)が何を残すか
  • 投稿や固定ページのリビジョンを開いて、前の版と比べる方法
  • 前の版に戻す手順と、自動保存との違い
  • 残る数の考え方と、リビジョンでは戻せないもの

記事を書き換えたあとで、「前の文のほうがよかった」「まちがえて段落を消してしまった」と気づくことがあります。WordPressには、保存のたびに変更の履歴を残すリビジョンという仕組みがあり、投稿や固定ページ1つを前の状態に戻せます。この記事では、リビジョンの見方と戻し方を、WordPressの公式の資料をもとに紹介します。

この記事の説明は、WordPress.orgの「Revisions」と、管理者向けの手引きの「Editing wp-config.php」を、2026年10月24日に確かめた内容にもとづきます。画面に出る日本語の名前は、WordPressの公式の翻訳と照らし合わせました。プラグインやサーバー会社の紹介と、各社の管理画面の説明はしません。これからWordPressでサイトを作る人は、WordPressでブログを始める手順から読むと流れがつかめます。

先に結論: 記事1つはリビジョン、サイト全体はバックアップで戻す

先に結論を書くと、投稿や固定ページ1つの書き換えを戻すときはリビジョンを使い、サイト全体が壊れたときに備えるにはバックアップを使います。 場面ごとにまとめると、次のとおりです。

場面 使うもの
文を消した リビジョン
前の版と比べる リビジョン
保存前に閉じた 自動保存
サイトが壊れた バックアップ
更新に失敗した バックアップ

リビジョンが残すもの

公式の資料では、WordPressのリビジョンの仕組みは、下書きの保存や公開済みの記事の更新のたびに、その記録を残すとしています。管理者向けの手引きでも、WordPressは初期の設定で、投稿やページの編集のたびに写しを残し、前の版に戻せるようにしているとしています。

初期の設定でリビジョンが記録するのは、題・作成者・本文・抜粋です。リビジョンは投稿と同じデータベースの表に、元の投稿にひもづけて保存されます。そのため、データベースそのものが壊れたときには、リビジョンは頼りになりません。サイト全体のバックアップの取り方は、WordPressのセキュリティ対策の基本で紹介しています。

リビジョンを開く

公式の資料では、リビジョンを次の順で開くとしています。

  1. 編集画面で「設定」のサイドバーを開きます
  2. 投稿か固定ページのタブを選びます
  3. 「リビジョン」の横の数字を押します

WordPress 7.0からは、新しいリビジョンの画面が開きます。6.9以前では、従来のリビジョンの画面が開きます。7.0でも、サイドバーの「従来のリビジョン画面を開く」を押すと、従来の画面を開けます。

前の版と比べる

新しいリビジョンの画面では、保存されたリビジョンの一覧から1つを選ぶか、画面の上のスライダーを動かして、版を前後に移ります。公式の資料では、スクロールバーの横に色の印が付き、変更のあった場所と大きさが分かるとしています。印を押すと、その場所へ移ります。

  • 足したブロック: 緑の塗り
  • 消したブロック: 赤の斜めの線
  • 変えたブロック: 黄色の斜めの線

スライダーの左の「変更を表示」で、色の強調を出したり消したりできます。

従来のリビジョンの画面では、本文をHTMLの形で左右に並べて比べます。スライダーか「前へ」「次へ」のボタンで版を移ります。「2つのリビジョンを比較」を使うと、スライダーのつまみが2つになり、比べる元と比べる先の版を自由に選べます。

手順: 前の版に戻す

公式の資料では、新しいリビジョンの画面で、次の順で戻すとしています。

  1. 戻したい版を探す: 画面の上のスライダーで、戻したい版を探します
  2. 復元する: 「復元」を押します

従来のリビジョンの画面では、「このリビジョンを復元」のボタンで戻します。戻した後は、編集画面で題と本文を読み直し、公開済みの記事なら公開のページの表示も確かめます。

自動保存との違い

公式の資料では、自動保存は、1つの投稿につきユーザーごとに最大1つで、新しい自動保存が古いものを上書きするとしています。自動保存は特別な種類のリビジョンとして保存され、公開済みの内容は上書きしません。リビジョンの一覧では、「自動保存」の印が付きます。

公式の資料では、停電やブラウザの停止、ネットの切断のあとで編集画面に戻ると、投稿のバックアップがあるという知らせと、そのバックアップを戻すためのリンクが出るとしています。管理者向けの手引きでは、自動保存の間隔は初期の設定で60秒だとしています。

残る数の考え方

管理者向けの手引きでは、初期の設定でリビジョンを残し、残さない設定や、1つの投稿ごとの最大の数も決められるとしています。最大の数を決めた場合は、記事をもう一度更新したときに、古いリビジョンが自動で消えます。数は設定ファイル(wp-config.php)で決めるもので、この記事では書き換えは扱いません。

公式の資料では、リビジョンを消すための画面は管理画面にないとしています。サイトを作った人が数を決めていると、思ったより前の版が残っていないことがあります。古い版が必要になりそうなら、先に数の決まりを確かめておきます。

自分で戻すか、相談するかの判断

決め方の目安は、「投稿や固定ページ1つの中の話か」です。消した文や段落、書き換えた題を前の版に戻すのは、リビジョンの画面で自分で進められます。

「リビジョン」の数字が出てこない、戻したい版が残っていない、いくつもの記事やサイト全体の表示がおかしい、といった場合は、リビジョンの範囲を超えています。見えた画面を控えて、サイトのバックアップから戻すかを、サイトを作った人や、契約しているサーバー会社の窓口に相談します。

つまずきやすいところ

  • リビジョンをバックアップの代わりにする: リビジョンは投稿と同じデータベースに入っています。サイト全体のバックアップは別に取ります
  • 戻した後に確かめない: 戻した版の題と本文を読み直し、公開済みの記事は公開のページも確かめます
  • だれでも記事を直せるようにしておく: ほかの人の投稿まで直せる権限グループがあります。直せる人を絞る考え方は、WordPressのユーザー権限の決め方で紹介しています
  • 更新の後の崩れをリビジョンで直そうとする: プラグインやテーマの更新の後に表示が崩れたときは、記事の中身ではなく更新が原因のことがあり、リビジョンでは直りません。更新の決め方は、WordPressのプラグインとテーマの自動更新の決め方で紹介しています

まとめ

  • リビジョンは、下書きの保存や記事の更新のたびに残る変更の履歴で、初期の設定では題・作成者・本文・抜粋を記録します
  • 「設定」のサイドバーの「リビジョン」の横の数字から開き、スライダーで版を比べて、「復元」で前の版に戻します
  • 自動保存は1つの投稿につきユーザーごとに1つで、公開済みの内容は上書きしません
  • 残る数は設定で決められ、管理画面から消す画面はありません。サイト全体はバックアップで守ります