この記事でわかること

  • WordPressの自動更新の4つの種類と、本体の自動更新の初期の動き
  • プラグインとテーマの自動更新を、1つずつ有効にする操作
  • どのプラグインとテーマを自動にするかの決め方
  • 自動更新の時期、届くメール、うまく動かないときに確かめること

WordPressでサイトを作ると、管理画面にプラグインやテーマの更新の知らせが何度も出てきます。毎回手で更新するのは手間ですが、全部を自動にしてよいのか迷う人も多いはずです。この記事では、プラグインとテーマの自動更新をどう決めるかを、WordPressの公式の資料をもとに紹介します。

説明の元にしたのは、WordPress.orgの「Plugin and themes auto-updates」と、管理者向けの手引きの「Upgrading WordPress」のページで、2026年10月24日に読んだ内容です。管理画面の日本語の表示は、WordPressの公式の翻訳で確かめました。特定のプラグインやサーバー会社は勧めず、各社の管理画面の操作も書きません。WordPressの始め方は、WordPressでブログを始める手順で紹介しています。

先に結論: 本体は初期の設定のまま、プラグインとテーマは1つずつ決める

先に結論を書くと、本体の小さな更新と翻訳の自動更新は、初期の設定のまま有効にしておきます。プラグインとテーマは、戻せる準備をしたうえで、1つずつ自動にするかを決めます。 初期の動きをまとめると、次のとおりです。

種類 初期の動き
本体の小さな更新 自動で入る
本体の大きな更新 入れ方で違う
翻訳ファイル 自動で入る
プラグイン 1つずつ選ぶ
テーマ 1つずつ選ぶ

自動更新の4つの種類

WordPressの公式の手引きでは、自動で裏側で行われる更新は、WordPress 3.7で入ったものだとしています。種類は次の4つです。

  • 本体の更新: WordPress本体の更新。さらに、開発中の版への更新、保守とセキュリティのための小さな更新、大きな版の更新の3つに分かれます
  • プラグインの更新
  • テーマの更新
  • 翻訳ファイルの更新

本体の自動更新の初期の動き

公式の手引きによると、WordPress 5.6より前は、小さな更新と翻訳ファイルだけが初期の設定で自動になっていました。5.6以降に新しく入れたサイトは、小さな更新と大きな更新の両方が初期の設定で自動になります。それより前から使っているサイトは、管理者が変えない限り、以前の動きのままです。

本体の自動更新は、管理画面の「ダッシュボード」→「更新」で切り替えられます。画面には、「WordPress のすべての新しいバージョンに対する自動更新を有効にします。」や「メンテナンスリリースとセキュリティリリースのみの自動更新に切り替えます。」のリンクが出ます。

公式の手引きでは、小さな更新と翻訳ファイルの自動更新は、サイトを最新で安全に保つためのよい方法として最初から有効にしてあり、止めることは強く勧めないとしています。設定ファイル(wp-config.php)の定数やフィルターでも自動更新を変えられますが、この記事では扱いません。

プラグインとテーマを1つずつ自動にする

公式の資料では、WordPress 5.5から、管理者がテーマとプラグインの自動更新を1つずつ選んで有効にできるとしています。

  • プラグイン: 「プラグイン」の一覧には「自動更新」の列があり、「自動更新を有効化」のリンクを押すと、そのプラグインが自動更新になります
  • まとめて切り替える: 一覧の左のチェックボックスで複数を選び、一括操作で有効化か無効化を選んで「適用」を押します
  • テーマ: 「外観」→「テーマ」でテーマの画像を押すと、作者の名前のすぐ下に「自動更新を有効化」のリンクがあります。テーマは1つずつ切り替えます

どちらも、同じリンクでいつでも元に戻せます。なお、公式の手引きでは、自動更新を有効にしていなくても、重大な脆弱性を直すために、WordPressのセキュリティチームの判断で特別に自動で更新されることがあるとしています。

どれを自動にするかの決め方

公式の資料では、サイトを安全に保つため、プラグインとテーマは常に最新の版に更新するとしています。また、自動更新を有効にする前に、うまくいかなかったときに前の状態へ戻せるかを確かめておくことを勧めています。

これを踏まえて、次の2つの点で決めます。

  1. 戻せる準備があるか: サイトのバックアップを決まった間隔で取り、戻す方法が分かっているなら、自動にしやすくなります。準備がないうちは、まずバックアップの仕組みを整えます
  2. 止まったときの影響の大きさ: 問い合わせのフォームや予約の受付のように、止まると困る機能を担うものは、手で更新して、更新の直後に動きを確かめる方法もあります。表示や機能に大きく関わらないものから自動にすると、様子を見ながら広げられます

どちらに決めても、使っていないプラグインとテーマは更新の手間と危険を増やすだけなので、整理しておきます。

いつ更新され、何が届くか

公式の資料では、初期の設定で、WordPressは自動更新を1日に2回行うとしています。自動更新を有効にした項目に新しい版があると、次の更新までの時間が、切り替えのリンクの下と「ダッシュボード」→「更新」の画面に表示されます。

更新を試みた後には、初期の設定でサイトの持ち主にメールが届きます。届くのは、次の3つの場合です。

  • 1つ以上のプラグインかテーマの自動更新に成功したとき
  • 1つ以上のプラグインかテーマの自動更新に失敗したとき
  • 成功したものと失敗したものが混ざっているとき

自動にしたら終わりではなく、届いたメールを読み、失敗があればそのプラグインやテーマを手で更新して、サイトの表示を確かめます。

手順: 自動更新を決めて確かめる

  1. 戻せる準備をする: バックアップを取り、戻す方法を確かめます。守りの全体の順番は、WordPressのセキュリティ対策の基本で紹介しています
  2. 使っているものを書き出す: 有効にしているプラグインとテーマを書き出し、使っていないものを整理します
  3. 自動にするものを決める: 前の節の2つの点で、自動にするものと手で更新するものを分けます
  4. 自動更新を有効にする: 「プラグイン」の一覧と「外観」→「テーマ」で、「自動更新を有効化」を押します
  5. 次の更新の時期を見る: 「ダッシュボード」→「更新」で、次の自動更新までの時間が出ているかを見ます
  6. 届いたメールを確かめる: 更新の後のメールで、失敗したものがないかを見ます

使えない・動かないときに確かめること

公式の資料では、プラグインやテーマの画面に自動更新の切り替えが出ない場合、まずWordPressが5.5以降かを確かめるとしています。5.5以降でも出ないときは、サーバー会社かプラグインによって、この機能の一部または全部が止められている可能性があるとしています。

切り替えはあるのに自動更新が動かない場合もあります。自動更新は、WordPressの予約された処理(WordPress Cron)で動くため、サーバーや入れ方、使っているプラグインによっては、予定どおりに動かないことがあります。公式の資料では、「ツール」→「サイトヘルス」を開き、エラーの知らせがないかを確かめるとしています。

本体の自動更新については、公式の手引きで、設定ファイルの定数を決めると、「更新」の画面での切り替えより定数が優先されるとしています。画面で切り替えても変わらないときは、サイトを作った人が設定ファイルで決めている可能性があります。

自分で直すか、相談するかの判断

決め方の目安は、「管理画面のリンクの切り替えだけで済むか」です。プラグインやテーマの自動更新の有効化と無効化、届いたメールで失敗したものの手での更新は、自分で進められます。

切り替えが出てこない、サイトヘルスにエラーが出ている、画面の切り替えが効かない、といった場合は、サーバーの設定や設定ファイルが関わります。見えた画面と届いたメールを控えて、サイトを作った人や、契約しているサーバー会社の窓口に問い合わせます。

つまずきやすいところ

  • 自動にして放っておく: 失敗の知らせのメールは、初期の設定で届きます。受け取るメールアドレスを普段読むものにしておき、失敗があれば手で直します
  • 戻せないまま自動にする: 公式の資料も、自動更新の前に前の状態へ戻せるかを確かめるよう勧めています。バックアップを取るだけでなく、戻し方も確かめます
  • PHPの版を上げるときに忘れる: サーバーのPHPの版を上げるときも、プラグインとテーマを先に更新して対応を確かめます。上げる前に確かめることは、WordPressのPHPのバージョンを上げる前に確かめることで紹介しています
  • 翻訳の更新を止める: 翻訳ファイルの自動更新も、本体の小さな更新と同じく初期の設定で有効です。理由がなければ止めません

まとめ

  • WordPressの自動更新は、本体・プラグイン・テーマ・翻訳ファイルの4種類です
  • 本体の小さな更新と翻訳ファイルは初期の設定で自動になっていて、止めることは勧められていません
  • プラグインとテーマは、WordPress 5.5から1つずつ自動更新を選べます。戻せる準備をしてから決めます
  • 自動更新は1日に2回行われ、結果のメールが届きます。動かないときは「ツール」→「サイトヘルス」を確かめます