この記事でわかること

  • 未経験からPythonで転職を目指すときの、学習の順番
  • 応募の前に作っておくもの
  • 資格を学習の目安に使う方法
  • 独学で詰まったときに、スクールや公的な訓練を使う判断

先に結論を書くと、「Pythonを学ぶ」ではなく「Pythonで何の仕事をしたいか」を先に決め、その仕事で使う形の作品を1つ仕上げてから応募すると、学ぶ範囲がしぼれます。転職できるかどうかを約束する方法はないため、この記事では、自分で進め方を決めるための材料を整理します。

Pythonの学び方そのもの(独学・教材・スクール・AIツール)はPythonを学ぶ方法で紹介しています。

最初に決める2つのこと

学習を始める前に、次の2つを決めます。

  1. Pythonで何の仕事をしたいか: 表やファイルの作業を自動にする、データを集計して報告する、Webのサービスを作る、など
  2. いつまでに応募を始めたいか: 期限を決めると、1週間に使う時間が決まります

仕事の種類が決まると、学ぶ範囲もしぼれます。たとえば「社内の作業を自動にする」なら、ファイルや表の扱いを先に学び、Webの画面づくりは後に回せます。

転職を目的にした学習の順番

転職を目的にする場合は、次の順番で進めると、応募の前に見せられるものが残ります。

  1. プログラミングの基本を学ぶ: 変数・条件分岐・繰り返し・関数を、入門の教材で一通り学びます
  2. Pythonの基本を押さえる: 標準の機能とライブラリの使い方を学びます
  3. 小さな道具を作る: ファイルの名前をまとめて変える、表を集計する、など1日で作れるものです
  4. 仕事に近い形で1つ作る: 最初に決めた仕事で使う形の作品を、1つ仕上げます
  5. 説明できる形にまとめる: 作ったものの目的・使い方・工夫したところを文章にします

公式のチュートリアルを読む時期

Pythonの公式のチュートリアルは、Python言語の基本的な概念と機能を紹介するものです。ただし公式の説明では、Pythonを初めて使うプログラマー向けで、プログラミングが初めての初心者向けではありません。

プログラミングが初めてなら、1の基本を入門の教材で学んでから、2の段階で公式のチュートリアルを読むと進めやすくなります。

応募の前に作っておくもの

応募の前には、次の4つを用意します。

作るもの 見せること
作品 何が作れるか
説明文 なぜ作ったか
コードの置き場 書き方
学習の記録 続ける力

作品

最初に決めた仕事に近い作品を、1つ仕上げます。数を増やすより、1つを人に使ってもらえる形まで仕上げる方が、説明しやすくなります。

説明文

作品ごとに、目的・使い方・工夫したところ・詰まったところと直し方を書きます。面接では、作ったものより、どう考えて作ったかを聞かれることがあります。

コードの置き場と学習の記録

作品のコードは、人に見せられる場所に置きます。公開する場合は、パスワードや会社の情報など、外に出してはいけないものが入っていないかを必ず確かめます。何をいつ学んだかの記録も、続けてきたことを示す材料になります。

資格を学習の目安に使う

資格は、転職に必須ではありません。ただ、学んだ範囲が足りているかを確かめる目安には使えます。

一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会のPython 3 エンジニア認定基礎試験は、オライリー・ジャパンの「Pythonチュートリアル」を主教材として出題します。公式のページでは、CBT形式で40問(すべて選択問題)・試験時間60分・正答率70%が合格ライン、受験料は1万円(税別)です(2026年10月18日に確認)。

資格の勉強だけで終わらせず、作品づくりと並べて進めるのがおすすめの使い方です。

独学で詰まったときにスクールを使う判断

独学で始めても、次のような状態が続くときは、スクールや公的な訓練を考える時期です。

  • 1か月たっても、小さな道具が1つも仕上がらない
  • エラーの直し方が分からず、聞ける相手もいない
  • 作品の内容を見て、直す場所を教えてくれる人がいない
  • 応募したい時期が決まっていて、自分のペースでは間に合わない

スクールを選ぶときの比べ方は社会人のプログラミングスクールの選び方にまとめています。

公的な訓練を調べる

仕事を探している人は、公的な職業訓練も選択肢になります。厚生労働省のハロートレーニングは、ハローワークの求職者を対象に、就職に必要な職業スキルや知識を習得するための訓練を無料(テキスト代等は自己負担)で実施しています。受けたい場合は、お近くのハローワークで相談します。

教育訓練給付金を確かめる

スクールに通う場合は、受講料の一部が戻る教育訓練給付金の対象かを確かめます。給付金はレベルに応じて3種類(専門実践教育訓練・特定一般教育訓練・一般教育訓練)に分かれ、使えるのは国の指定を受けた講座に限られます。講座が指定を受けているかは、厚生労働省の教育訓練講座検索システムで検索できます。

いちばん対象の広い一般教育訓練では、払った経費の20%が、上限10万円まで、修了した後に支給されます(2026年10月18日に厚生労働省のページで確認)。ほかにも条件があるため、申し込む前に講座と制度の両方を確かめます。

つまずきやすいところ

  • 学ぶ範囲を広げすぎる: Web・データ分析・AIを同時に始めると、どれも仕上がりにくくなります
  • 教材を何周もして作らない: 読んだ量ではなく、作ったもので説明できるかが大事です
  • 作品の説明を書かない: コードだけでは、何を考えて作ったかが伝わりません
  • 転職サービスに相談するのが遅い: 応募の時期が近づいてから探すと、準備の時間が足りなくなります

転職サービスの選び方は20代未経験者向けIT転職サービス比較で紹介しています。

まとめ

  • 最初に、Pythonで何の仕事をしたいかと、応募を始める時期を決めます
  • 基本 → Python → 小さな道具 → 仕事に近い作品 → 説明、の順に進めます
  • 応募の前に、作品・説明文・コードの置き場・学習の記録を用意します
  • 独学で詰まったら、スクールや公的な訓練を考え、給付金の対象かを確かめます