この記事でわかること

  • 独自ドメインのメールアドレスを作る手段と、選び方
  • 作る前に決めておくこと
  • 届かないを防ぐ送信の認証(SPF・DKIM・DMARC)の役割
  • 設定した後に、届いたメールで確かめる方法

独自ドメインを取ると、そのドメインの名前でメールアドレスを作れます。ただ、作っただけでは、相手に届かなかったり、迷惑メールに分類されたりすることがあります。この記事では、メールアドレスを作る手順と、届くようにするための送信の認証の設定を、公式の資料で確かめた内容をもとに紹介します。

ドメインの選び方は、独自ドメインの選び方で紹介しています。この記事では、サービスや会社の名前、料金、DNSに入れる具体的な値は書きません。値は、使うサービスの公式の案内に書かれているものを使ってください。

メールアドレスを作る手段と選び方

先に結論を書くと、まずは今契約しているサーバーやドメインのサービスに、メールの機能があるかを確かめます。 あれば、それを使うのがいちばん手間がかかりません。

手段 向く場面
サーバーのメール サイトと一緒
仕事用のサービス 人数が多い
自分のサーバー 管理に慣れた人

サイトを置いているレンタルサーバーにメールの機能があれば、同じ契約の中でメールアドレスを作れます。何人かで使う場合や、予定表や共有の機能も使いたい場合は、仕事用のメールのサービスを検討します。

どこで作るかの判断

迷ったときは、「メールが止まったときに、誰が直すか」で決めます。自分で直せる自信がなければ、契約しているサービスのメール機能を使い、サポートに相談できる形にします。自分でサーバーを動かしてメールを送る方法は、設定する項目が多いので、慣れてから考えます。

作る前に決めること

作業を始める前に、次の3つを決めておきます。

  • アドレスの名前: info・contact・自分の名前など、何に使うアドレスかが伝わる名前にします
  • どこで読むか: パソコンのメールソフト、スマートフォン、ブラウザーのどれで読むか
  • 誰が管理するか: パスワードの管理や、止まったときの対応を誰がするか

ドメインの更新が止まると、メールも止まります。ドメインの更新の確かめ方は、独自ドメインの更新と移管の前に確かめることで紹介しています。

手順1: メールアドレスを作る

使うサービスの管理画面で、メールアドレスを作ります。画面の名前や手順はサービスによって違うため、公式の案内に沿って進めます。

  1. サービスの管理画面で、独自ドメインが追加されているかを確かめます
  2. メールアドレスの名前とパスワードを決めて作ります
  3. 案内に書かれている受信と送信のサーバーの情報を、メールソフトに入れます

作ったら、自分の別のアドレスとの間で、送ることと受け取ることの両方を試します。

手順2: 送信の認証を設定する

次に、相手に届くように、送信の認証を設定します。総務省は、迷惑メール対策の技術として、なりすましメールを防ぐ「送信ドメイン認証技術」を紹介しています。代表的なものが、SPF・DKIM・DMARCの3つです。

Gmail のメール送信者のガイドラインでは、それぞれの役割が次のように説明されています。

  • SPF: スパマーが、あなたのドメインからのメールを装って送ることを防ぎます。ドメインの SPF レコードには、そのドメインのすべてのメールの送信元を含めます
  • DKIM: 受け取ったサーバーが、本当にドメインの持ち主が送ったメールかを確かめるために使います
  • DMARC: SPF や DKIM の認証に合格しなかったメールの扱い方を、受け取るサーバーに伝えます

設定は、ドメインの DNS に、使うサービスが案内する値のレコードを足して行います。値はサービスごとに違うので、案内に書かれているものをそのまま使います。

Gmail が求めていること

Gmail のガイドラインでは、2024年2月1日以降、Gmail のアカウントにメールを送るすべての送信者は、SPF か DKIM のどちらかを設定する必要があるとされています。1日に5,000件を超えて送る送信者は、SPF・DKIM・DMARCの3つすべてが必要です。

そのうえで、メールが確実に届くように、ドメインに SPF・DKIM・DMARC を常に設定することが勧められています。認証されていないメールは、迷惑メールに分類されたり、拒否されたりすることがあります。少しのメールしか送らない場合でも、3つとも設定しておきます。

手順3: 届いたメールで確かめる

設定した後は、作ったアドレスから Gmail のアカウントにメールを送り、届いたメールで確かめます。Gmail のヘルプでは、次の手順で詳細ヘッダーを見られると案内されています。

  1. パソコンで Gmail を開き、届いたメールを開きます
  2. 返信のアイコンの横にある「その他」から「メッセージのソースを表示」を選びます
  3. 新しいウィンドウに、詳細ヘッダーが表示されます

詳細ヘッダーは、Google 管理者ツールボックスのメッセージ ヘッダーに貼り付けると、分析できます。DNS の設定を変えた直後は、反映されるまで時間がかかることがあるので、少し時間をおいてから試します。

サイトだけのドメインでも設定する

メールを送らないドメインでも、送信の認証を設定しておく意味があります。Gmail のガイドラインでは、公開しているウェブサイトのドメインでも、メール認証を設定することが勧められています。ドメインの名前をかたったなりすましのメールから、受け取る人と自分を守るためです。

自分でサーバーを動かしてメールを送る場合は、ほかにも設定が必要です。Gmail のガイドラインでは、送信元の IP アドレスに、正しいフォワードとリバースの DNS レコードがあることも求められています。自分のサーバーでサイトを動かす流れは、Claude CodeでVPSにWebアプリを公開する手順で紹介しています。

つまずきやすいところ

  • SPF に送信元を入れ忘れる: メールの配信サービスなどからも送る場合は、その送信元も SPF に含めます。含まれていない送信元からのメールは、迷惑メールに分類されやすくなります
  • 送信者の名前のドメインが合っていない: DMARC に合格するには、認証したドメインが、メールの差出人(From)のドメインと一致している必要があります
  • 設定した直後に結果を判断する: DNS の反映を待ってから、もう一度試します
  • ドメインの更新を忘れる: 更新が止まると、サイトもメールも止まります

サーバーをこれから選ぶ場合は、メールの機能があるかも比べる項目に入れます。比べ方は初心者のレンタルサーバーの選び方で紹介しています。

まとめ

  • まずは、契約しているサーバーやドメインのサービスに、メールの機能があるかを確かめます
  • 作る前に、アドレスの名前・読む場所・管理する人を決めます
  • 届くように、SPF・DKIM・DMARC を、使うサービスが案内する値で設定します
  • 設定した後は、Gmail に送って詳細ヘッダーで確かめます
  • サイトだけのドメインでも、送信の認証を設定しておきます