この記事でわかること

  • VPSを借りた後、Webアプリを公開するまでの全体の流れ
  • 最初に自分で決めておくこと
  • SSHを鍵でのログインにするときと、ファイアウォールで絞るときの安全な順番
  • Claude Codeをサーバーにどうつなぎ、どの順番で任せるか

先に結論を書くと、サーバーに入るための設定(SSHとファイアウォール)は自分で行い、Claude Codeには読み取りから任せるのが安全です。入るための設定を間違えると、自分もClaude Codeもサーバーに入れなくなります。

この記事では、VPSの会社名や料金は書きません。仕様や料金は変わるため、契約する前に各社の公式の案内で確かめてください。サーバー全体の進め方はClaude CodeでAlmaLinuxサーバーを構築・運用する方法にまとめています。

VPSを借りた後の全体の流れ

公開までの流れと、誰が行うかを先に決めておきます。

段階 行う人
OSを選ぶ 自分
鍵を作り登録 自分
ログインを絞る 自分
ポートを絞る 自分
状態を調べる Claude
アプリを置く 確認して任せる
公開を確かめる 両方

表の「Claude」はClaude Codeのことです。サーバーに入るための設定が終わるまでは、自分で手を動かします。

最初に自分で決めること

VPSを借りたら、作業を始める前に次の4つを決めます。

  • OS: Claude Codeに調べさせる手順や、参考にする記事と同じ系統のOSを選ぶと、確かめる手間が減ります
  • 管理用のユーザー: 普段の作業はrootではなく、自分用のユーザーで行います
  • SSHの鍵: パスワードではなく、鍵でログインします
  • 開けるポート: SSHと、公開するならHTTPとHTTPSだけにします

SSHを鍵でのログインにする

鍵は、手元のパソコンで ssh-keygen を使って作ります。鍵の種類には ed25519 などを選べます。作った鍵のうち公開鍵だけをサーバーに登録し、秘密鍵は手元から出しません。

OpenSSHの設定ファイル sshd_config では、PasswordAuthentication の初期値は yes で、パスワードでのログインが許可されています。PermitRootLogin の初期値は prohibit-password で、rootはパスワードではログインできません。

パスワードでのログインを止めるときは、次の順番を守ります。

  1. 設定ファイルのバックアップを取る
  2. 鍵でログインできることを、別の接続で確かめる
  3. 設定を変えたら、sshd -t で設定ファイルに誤りがないかを確かめる
  4. 今の接続を開いたまま、SSHのサービスを読み込み直す
  5. 新しい接続を開いて、鍵でログインできることを確かめてから、元の接続を閉じる

新しい接続でログインできなかったら、開いたままの元の接続で、バックアップから設定を戻します。元の接続を先に閉じると、戻す手段がなくなります。

ファイアウォールで開けるポートを絞る

firewalldを使う場合は、firewall-cmd で許可するサービスを追加します。--permanent を付けた変更は、すぐには反映されず、再読み込みや再起動の後に有効になります。付けない変更は今だけの設定で、再起動すると消えます。

ポートを絞るときも、順番が大切です。

  1. 今の設定を firewall-cmd --list-all で確かめて控えておく
  2. SSHが許可されたままになっていることを先に確かめる
  3. HTTPとHTTPSのように、必要なものだけを追加する
  4. 再読み込みした後に、もう一度 --list-all で確かめ、新しい接続でSSHに入れることを確かめる

SSHの許可を消してしまうと、サーバーに入れなくなります。戻し方は、控えた設定に合わせて追加・削除し直すことです。

Claude Codeをサーバーにどうつなぐか

このサイトでは、Claude Codeをサーバーに入れず、手元のパソコンで動かして、鍵でサーバーに接続させています。

このサイトでは、Claude Codeにパスワードでの接続を扱わせません。そのため、サーバーへの接続をClaude Codeに任せると決めたときに、鍵での接続を用意しました。鍵は自分で作ってパスフレーズを付け、手元の鍵の管理の仕組みに登録し、公開鍵をサーバーに登録しています。

任せる範囲も先に決めました。読み取りと、決めたファイルの配置はClaude Codeに任せ、sudoが必要な操作は自分で行います。Claude Codeの権限の設定では、sshやscpのような接続のコマンドを、使うたびに確認を求める設定にしています。

Claude Codeの公式ドキュメントでは、権限の設定には、確認なしで使える allow、使うたびに確認を求める ask、使えなくする deny があり、deny・ask・allow の順に判定されると説明されています。サーバーへの接続のコマンドは、ask にしておくと、知らないうちに接続されることがありません。

鍵での接続は、手元の鍵の管理の仕組みが止まると失敗します。このサイトでも、作業用のパソコンを再起動した後に鍵の管理の仕組みが止まっていて、鍵での接続が失敗したことがありました。そのときは作業を止めて報告し、仕組みを起動し直してから続けました。

Claude Codeに任せる順番と判断

サーバーに入れるようになったら、Claude Codeには次の順番で任せます。

  1. 状態を読み取らせる(OS・動いているサービス・開いているポート)
  2. 変更の計画を作らせる(何を・どの順番で・どう戻すか)
  3. 計画を自分で確かめて、承認する
  4. 承認した範囲だけを実行させ、結果を確かめさせる

最初に頼むときの例です。

借りたばかりのVPSの状態を、読み取りだけで調べてください。
OS の種類、動いているサービス、開いているポート、
ファイアウォールの設定を確かめて、
結果を表にまとめて報告してください。
設定の変更・パッケージの追加・再起動はしないでください。

読み取りだけで調べさせる方法と確認のコマンドは、サーバーの状態確認をClaude Codeに読み取り専用で任せる方法で紹介しています。

サーバーの調査は、ログや設定の出力が長くなりがちです。Claude Codeはやりとりのたびに会話全体を送るため、段階の区切りで会話を新しくすると、使用量を抑えられます。上限と費用の仕組みはClaude Codeの利用上限と費用の考え方にまとめています。

アプリを公開するまで

入るための設定と状態の確認が済んだら、アプリの公開に進みます。

どの段階でも、変更の前に控えを取り、変更の後に確かめ、戻し方を決めておく、という順番は同じです。

つまずきやすいところ

  • 鍵のログインを確かめる前に、パスワードのログインを止める: 鍵で入れることを、別の接続で先に確かめます
  • 元の接続を先に閉じる: 新しい接続で入れることを確かめてから閉じます
  • ファイアウォールでSSHの許可を消す: 絞る前に、SSHが許可されたままか確かめます
  • --permanent だけで変更して反映されない: 再読み込みの後に有効になります
  • 接続のコマンドを確認なしで使える設定にする: ask にして、使うたびに確かめます

まとめ

  • VPSを借りたら、OS・管理用のユーザー・SSHの鍵・開けるポートを先に決めます
  • SSHとファイアウォールの設定は自分で行い、今の接続を開いたまま、新しい接続で確かめてから閉じます
  • Claude Codeは手元のパソコンから鍵で接続させ、sudoが必要な操作は自分で行います
  • Claude Codeには、読み取り → 計画 → 承認 → 実行と確認の順で任せます
  • VPSの会社や料金は、契約する前に各社の公式の案内で確かめます