この記事でわかること

  • Claude CodeのMCPで何ができるようになるか
  • つなぎ方の種類と、追加する範囲(スコープ)の選び方
  • MCPサーバーを追加する手順と、つながったかの確かめ方
  • つなぐ前に確かめること(提供元・渡す権限・読ませる情報)

ほかのツールの画面からデータをコピーして、Claude Codeに貼り付けていないでしょうか。この記事では、外部のツールとClaude CodeをつなぐMCPの使い方と、つなぐ前に確かめておきたいことを紹介します。

参照したのは、Claude Codeの公式ドキュメント「MCP を使用して Claude Code をツールに接続する」「セキュリティ」「権限を設定する」の日本語版です。原文には2026年10月28日に目を通しました。版によって変わる既定の動きや、バージョンごとの違いは書いていません。どのMCPサーバーを使うかは扱わず、サーバーの名前やURLの実例も載せていません。

結論: つなぐ前に「どこまで渡すか」を決める

MCPは、Claude Codeが外部のツールやデータを直接読み、操作できるようにする仕組みです。 便利な反面、どこまで任せるかを決めないまま追加すると、思っていた以上の操作や情報を渡すことになります。

まず提供元を確かめ、追加する範囲を自分だけにし、使えるツールを権限でしぼってから試します。この順番にしておくと、問題があってもほかのプロジェクトに広がりにくくなります。

MCPとは: 外部のツールとつなぐ共通の決まり

MCP(Model Context Protocol)は、AIのツールと外部のサービスをつなぐための、オープンソースの共通の決まりです。Claude Codeに「MCPサーバー」を追加すると、そのサーバーを通じて、ツールやデータベース、APIを使えるようになります。

公式の資料では、課題の管理ツールや監視の画面などからチャットにデータをコピーしているなら、サーバーをつなぐよう勧めています。つなぐと、Claudeは貼り付けられた内容から作業するのではなく、そのシステムを直接読み取り、操作できるようになります。

MCPでできること

公式の資料は、つないだ後に頼めることとして、次のような例を挙げています。

  • 課題の管理ツールに書かれた内容をもとに、機能を作る
  • 監視のデータを調べる
  • データベースに問い合わせる
  • デザインのデータを取り込む
  • メールの下書きを作るなど、作業を自動にする

どの例も、Claudeが外部のシステムを読むだけでなく、書き込みや操作までできることを意味します。だからこそ、この後の「範囲」と「権限」の決め方が大切になります。

つなぎ方は2種類: リモートとローカル

MCPサーバーには、大きく分けて2つのつなぎ方があります。

  • リモート(HTTP): インターネットの先にあるサーバーにつなぐ方法です。公式の資料では、リモートのサーバーにつなぐときの勧められた方法としています
  • ローカル(stdio): 自分のパソコンの中で、サーバーをプログラムとして動かす方法です。パソコンの中のファイルや、独自のスクリプトを使う道具に向いています

ローカルのサーバーは、自分のパソコンの上でプログラムが動きます。どこから手に入れたプログラムなのかを、追加する前に必ず確かめます。

追加する範囲(スコープ)の選び方

MCPサーバーは、追加するときに使える範囲(スコープ)を選びます。範囲によって、どのプロジェクトで読み込まれるかと、一緒に作業する人と設定を共有するかが変わります。

範囲 使える場所 共有
ローカル 今のプロジェクト しない
プロジェクト 今のプロジェクト Gitで共有
ユーザー 全プロジェクト しない
  • ローカル: 何も指定しないと、この範囲になります。追加したプロジェクトだけで読み込まれ、自分だけが使います。公式の資料では、試している途中の設定や、Gitに入れたくない認証情報を使うサーバーに向くとしています
  • プロジェクト: プロジェクトのフォルダにある .mcp.json に設定が書かれます。Gitに記録すれば、一緒に作業する人も同じサーバーを使えます。安全のため、Claude Codeはこのファイルのサーバーを使う前に、確認を求めます
  • ユーザー: 自分のパソコンのすべてのプロジェクトで使えます。設定は自分だけのもので、いろいろなプロジェクトでよく使う道具に向いています

同じ名前のサーバーが複数の範囲にあるときは、ローカル、プロジェクト、ユーザーの順に優先されます。使われるのは優先される方の設定だけで、範囲をまたいで設定が混ざることはありません。

このサイトの記事づくりでは、ライブラリの資料を調べるためのMCPサーバーをユーザーの範囲に追加し、どのプロジェクトでも使えるようにしています。技術的な内容を調べた記録では、そのサーバーで取り出した資料と、公式の原文の両方を見てから使っています。

手順: サーバーを追加して確かめる

  1. 提供元の説明を読み、サーバーの種類(リモートかローカルか)と、必要な設定を確かめる
  2. 追加する範囲を決めて、ターミナルで追加のコマンドを実行する
  3. 一覧を表示して、つながったかを確かめる
  4. Claude Codeの中で /mcp を開き、サーバーの状態と使えるツールを見る

リモートのサーバーを追加するときの書き方は次のとおりです。ターミナル(macOSのターミナルなど)で実行します。Claude Codeの設定に1件を書き加える操作で、<名前> と は提供元の説明に合わせて置き換えます。

claude mcp add --transport http <名前> <URL>

範囲を指定しないと、ローカルの範囲になります。プロジェクトやユーザーの範囲にするときは、--scope project や --scope user を付けます。

追加できたかは、次のコマンドで確かめます。設定の一覧を表示するだけで、何も変えません。

claude mcp list

一覧には、サーバーごとに、つながっている(Connected)、認証が必要(Needs authentication)、つながらなかった(Failed to connect)といった状態が出ます。認証が必要なサーバーは、Claude Codeの中で /mcp を開いて、サインインの手続きを進めます。

使わなくなったサーバーは、claude mcp remove <名前> で設定から消せます。しばらく止めたいだけなら、/mcp の画面でオフにすると、設定を残したままつながらないようにできます。

つなぐ前に確かめること

公式の資料は、つなぐ前に、そのサーバーを信頼できるかを確かめるよう注意しています。外部の内容を取ってくるサーバーは、その内容にまぎれた指示でClaudeの動きが変えられる「プロンプトインジェクション」の危険につながることがあります。

また、Anthropicは公式のディレクトリに載せる前に、サーバーを掲載の基準に照らして確認しています。ただし、サーバーの安全性の監査や管理まではしていないと書いています。追加する前に、次の3つを自分で確かめます。

  • 提供元: 自分で作ったものか、信頼できる提供元のものか。どこから手に入れたかを説明できるか
  • 渡す権限: そのサーバーで、読むだけでなく、書き込み・削除・送信までできるか。必要な操作だけに限れるか
  • 読ませる情報: つないだ先に、お客様の情報や社外に出せないデータがないか。Claudeに読ませてよい範囲か

認証のトークンやパスワードは、共有するファイルに書き込みません。プロジェクトの .mcp.json を共有するときは、公式の資料にある環境変数の展開を使うと、秘密の値をファイルの外に置いたまま設定を共有できます。

権限で使えるツールをしぼる

公式の資料では、Claude Codeの権限の設定をMCPサーバーにも使えるとしています。権限のルールでは、あるサーバーのすべてのツールを mcp__<サーバー名>* 、1つのツールを mcp<サーバー名>__<ツール名> と書いて指定します。

許可するツールを読み取りのものに限り、書き込みや送信のツールは毎回確認するか、使えないようにしておくと、思わぬ操作を防ぎやすくなります。どのツールが何をするかは、/mcp の画面と提供元の説明で確かめます。

つなぐか、今のままにするかの判断

目安は、「同じツールの内容を、何度もコピーして貼っているか」です。何度も貼っていて、その内容をClaudeに読ませてよいなら、つなぐと手間が減ります。たまにしか使わないツールや、社外に出せない情報が多いツールなら、必要な部分だけをそのつど貼る方が安全です。

会社や組織で使っているツールにつなぐ場合は、つなぐ前に、そのツールを管理している人に相談します。

つまずきやすいところ

  • 追加したのにつながらない: claude mcp list で状態を見ます。つながらなかった場合は、claude mcp get <名前> を実行すると、どこで失敗したかの詳しい内容が出ます
  • プロジェクトのサーバーが使えない: .mcp.json のサーバーは、使う前に承認が要ります。そのフォルダでClaude Codeを開き、出てきた確認に答えます
  • ローカルのサーバーに渡すオプションが伝わらない: ローカルのサーバーを追加するコマンドでは、-- (ハイフン2つ)の後ろがサーバーを動かすコマンドになります。-- が無いと、サーバー向けのオプションをClaude Code自身のオプションとして読もうとします
  • .mcp.json を見ても、すべてのサーバーが分からない: サーバーは、ほかの範囲やプラグインからも追加されます。いま読み込まれているものは、/mcp や claude mcp list で確かめます
  • 同じ名前のサーバーが複数の範囲にある: 優先される範囲の設定だけが使われます。使わない方は消しておくと迷いません

MCPでツールをつないだ後、決まった使い方の手順をまとめておきたいときは、Claude Codeのスキル(Skills)の使い方が参考になります。調べものを別の作業場所に任せる方法はClaude Codeのサブエージェントの使い方に、どの作業でも守ってほしい決まりの書き方はCLAUDE.mdの書き方にまとめました。Claude Codeを入れたばかりで、基本の操作から確かめたい場合はClaude Codeの始め方をどうぞ。

まとめ

  • MCPは、Claude Codeが外部のツールやデータを直接読み、操作できるようにする仕組みです
  • つなぎ方には、リモート(HTTP)とローカル(stdio)があります
  • 追加する範囲は、ローカル(指定しないとき)・プロジェクト(.mcp.json で共有)・ユーザー(全プロジェクト)から選びます
  • つなぐ前に、提供元・渡す権限・読ませる情報を確かめます
  • 権限のルールで使えるツールをしぼってから試します