この記事でわかること

  • AIでプレゼン資料を作るツールを選ぶ前に、確かめる5つの点
  • ツールの種類ごとの違い
  • 試しに1枚作って確かめる手順
  • 作ったスライドで、人が確かめるところ

先に結論を書くと、ツールの名前で選ぶ前に、「誰が直すか」「社外に出すか」「どの形式で渡すか」を決めると、選ぶ候補がしぼれます。機能の多さより、自分の仕事の流れに合うかで決めます。

AIでスライドを作る流れそのものはAIで仕事のスライドを作る方法で紹介しています。この記事は、その前にツールを選ぶときの確かめ方を扱います。

ツールを選ぶ前の3つの判断

ツールを比べ始める前に、次の3つを決めます。ここが決まっていないと、どのツールも良さそうに見えて選べなくなります。

  1. 作ったスライドを誰が直すか: 自分だけか、上司や同じチームの人も直すか
  2. 社外に出すか: 社内の会議だけで使うか、お客様に渡すか
  3. どの形式で渡すか: PowerPointのファイルか、PDFか、画面の共有だけか

たとえば「チームでPowerPointのファイルを直し合う」なら、PowerPointの形で編集できることが一番大事な条件になります。

ツールの種類で分けて考える

AIでスライドを作るツールは、大きく3つの種類に分けられます。

  • 今使っているスライドのソフトに付いたAI: PowerPointのCopilot、GoogleスライドのGeminiなど。いつものソフトの中で、そのまま直せます
  • デザインのサービスに付いたAI: テンプレートや画像の素材が多く、見た目を整えやすい種類です
  • スライドを作ることに特化したサービス: 文章やテーマから、スライドの構成とデザインをまとめて作る種類です

どの種類が良いかではなく、上で決めた3つのことに合う種類から候補を探します。

ツールを選ぶ前に確かめる5つの点

候補が見つかったら、次の5つを確かめます。

確かめる点 見る場所
編集の形式 作った後の画面
日本語の字体 試しの1枚
社外秘の扱い 規約と社内規則
書き出し ヘルプ
必要な契約 料金のページ

編集できる形式で作られるか

AIが作ったスライドは、下書きとして直す前提で使います。MicrosoftのCopilot in PowerPointの説明では、指示に基づいてスライドが作られ、下書きが整ったら追加・削除・編集ができます。

確かめるのは、作ったスライドの文字や図を、1つずつ選んで直せるかです。全体が1枚の画像になっていると、数字を1つ直すだけでも作り直しになります。

日本語の字体がくずれないか

日本語のスライドでは、字体がくずれないかを必ず確かめます。Microsoftの説明では、字体をファイルに埋め込むと、同じ字体を入れていない人と共有しても、字体や配置が変わったり、文字が意味のない四角に変わったりしなくなります。ただし、すべての字体を埋め込めるわけではありません。

ほかの人のパソコンで開く予定があるなら、試しの1枚を別のパソコンで開いて、字体と改行の位置を見ます。

社外秘の資料をどう扱うか

会社の資料を読み込ませる前に、そのツールが入力した内容をどう扱うかを確かめます。

  • Microsoft: Microsoft Copilotの説明では、Microsoft Graph経由でアクセスされるプロンプト・応答・データは、基礎となるLLMのトレーニングには使われません
  • Google: Google Workspaceの生成AIに関するプライバシーハブでは、Workspaceは、お客様の事前の許可や指示なしに、お客様のデータをモデルのトレーニングに使いません

どちらも、会社や組織が契約しているプランでの説明です。個人で登録したサービスは、規約が別になることがあります。社内のルールで使ってよいと決まっているかを先に確かめます。ルールの作り方は社内の生成AI利用ルールをどう作るかにまとめています。

どの形式で書き出せるか

渡す形式が決まっているなら、その形式で書き出せるかを確かめます。Googleスライドは、メニューの「ファイル」から「ダウンロード」を選び、ファイルの形式を選んで書き出します。

書き出した後に、表やグラフが画像に変わっていないか、文字の位置がずれていないかも見ます。

使える範囲と必要な契約

AIの機能は、ソフトの契約とは別の条件が付くことがあります。

  • PowerPointのCopilot: Copilotが表示されない場合は、Microsoft 365の契約に含まれていないか、組織の設定で使えない可能性があります
  • GoogleスライドのGemini: 対象となるGoogle WorkspaceのプランかGoogle AIのプランの契約が必要です

どちらも2026年10月18日に公式のヘルプで確認した内容です。料金や条件は変わることがあるため、選ぶ時点で公式の料金のページを確かめます。

試しに1枚作って確かめる手順

候補が2つか3つにしぼれたら、同じ材料で1枚ずつ作って比べます。

  1. 社外秘を含まない材料を用意する: 公開済みの資料や、架空の数字で作った説明文を使います
  2. 同じ指示で作る: ツールごとに指示を変えると、比べられなくなります
  3. 1か所だけ直してみる: 数字を1つ、見出しを1つ書き換えて、直しやすさを見ます
  4. 渡す形式で書き出す: PowerPointのファイルやPDFにして、別のパソコンで開きます
  5. 確かめた結果を表に書く: 5つの点ごとに、できた・できないを書き残します

書き残した表は、上司に使いたいツールを相談するときの材料にもなります。

作ったスライドで人が確かめるところ

どのツールを選んでも、作ったスライドは人が確かめます。Microsoftは、プレゼンテーションを作る機能の出力には、人によるレビューと適切な編集が必要だとしています。Googleも、Geminiの機能が不正確または不適切な情報を提案する場合があると書いています。

  • 数字: 元の資料と1つずつ見比べます
  • 固有名詞: 会社名・商品名・人の名前の書き方を確かめます
  • 画像: AIが作った画像を使う場合は、使える範囲を確かめます。Googleスライドの説明では、Geminiで作った画像はGoogleスライドの中でだけ使えます
  • 言い切り: 元の資料にない「必ず」「一番」などの言葉が入っていないかを見ます

確かめ方の手順はAIの出力をどう確認するかで詳しく紹介しています。

つまずきやすいところ

  • 見た目だけで選ぶ: 最初の1枚がきれいでも、直しにくいと毎回の手間が増えます
  • 社外秘の資料で試す: 使ってよいと決まる前に、会社の資料を読み込ませないようにします
  • 自分のパソコンでだけ確かめる: 相手のパソコンで字体がくずれることがあります
  • AIの文章をそのまま発表する: 話す内容は、自分の言葉で言えるかを確かめてから使います

まとめ

  • ツールを選ぶ前に、誰が直すか・社外に出すか・どの形式で渡すかを決めます
  • 編集の形式・日本語の字体・社外秘の扱い・書き出し・必要な契約の5つを確かめます
  • 同じ材料で1枚ずつ作り、直しやすさと書き出した結果で比べます
  • 作ったスライドは、数字・固有名詞・画像・言い切りを人が確かめてから使います